コロナ禍のもと、年初より月一回のペースで、オンラインでC4Cが支援するタイとカンボジアのスタッフ交流会を継続的に開催しています。
2020年にカンボジアで国際青少年交流キャンプを行う計画を立てていましたが、コロナの世界的な蔓延によって無期延期となり、これまで続けてきたタイ・カンボジア有機農業交流も中止せざるを得なくなりました。タイでもカンボジアでもロックダウンのためスティホームせざるを得ず、学校にも仕事にも行けない状況が続いています。現地のスタッフたちも、地域に出向いて直接事業ができない状態ですが、そのような中オンラインでできる限りのことをしようと考え、タイとカンボジア間のオンライン交流を行っています。
コロナウィルス感染症以前に、タイのノーンメック村の若者たちが学び実践してきた草木染をカンボジア人スタッフに体験してもらい、今後カンボジアのプレックチュレ―村などの子ども会と協働する活動に何らかの形で役立てようと言うのが「タイ・カンボジア草木染Online交流・研修会」です。
クメール語、タイ語、英語、様々な言語でコミュニケーションを取りながら研修を行っています
第一回はタイ人スタッフが講師になり、若者たちと取り組んできた草木染の知識と経験をオンラインで紹介しカンボジア人スタッフに伝えました。第2回、3回の交流では、カンボジアでも草木染の材料を探し、実際に染める工程をタイに配信しました。交流会では、盛んに材料や方法についての質問が交わされ、お互い将来のプロジェクトにつながる活発な意見交換が行われました。普段の地域コミュニティへの関わり方も情報交換し、子どもや若者たちに寄り添う方法などコミュニティ・ワーカーとしての経験交流の場にもなりました。
今後、草木染をどのようにコミュニティ活動に活かしていくのが良いのかを考えたいと、第4回は、インターネットで藍染めの製品を販売するタイの若者の経験談、第5回にはカンボジアでコミュニティ・ファクトリーの立ち上げに尽力した日本のNGOスタッフにも参加していただき知見に学びました。
現在は、カンボジア、タイの両国のスタッフが草木染技術だけでなく、染物を市場に流すマーケッティング、草木染を広げるネットワークづくりの方法などを情報交換しています。加えて子どもたちとコミュニティの問題に具体的にどのようにアプローチできるかも意見交換をしているところです。
タイ・カンボジア・オンライン交流も、2021年2月からスタートして6回になります。コロナ感染症の状況はワクチン接種によって少し変わり始めていますが、まだまだ人と人とが直接出会い、集まる機会は制限されています。スタッフ間で切磋琢磨し、近い将来コミュニティで子どもや農民たちと協働する時まで、今にしかできないことを探し求め、オンラインの情報交換会や研修会を続けていきます。 (C4C副代表理事 加藤)